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e-cancer:前立腺がん 逃げた前立腺がん細胞は

24 Nov 2021

Cold Spring Harbor Laboratory (CSHL)のPavel Osten准教授とLloyd Trotman教授は、マウスにおける前立腺がんの生活史を研究する新しい方法を開発した。

彼らは、全臓器イメージングと前立腺がんの専門知識を組み合わせ、前立腺がん細胞がどのように腫瘍に成長し、他の臓器に広がるかを追跡した。この方法により、前立腺がんの行動と特性を、実生活における疾患を正確に再現した環境で初めて研究することができる。

Osten研究所の元ポスドクであるJulian Taranda氏が率いる研究は、Cell Reports誌に掲載された。

自然の腫瘍は通常、1個の細胞が異常を起こしてできたものである。しかし、実験用マウスで増殖させた人工腫瘍は、個々の細胞ではなく数百万個の細胞から発生することが多い。Trotman氏は、このようなプロセスは、通常のがんの始まり方を正確に反映していないと言う。
「皮膚がんを考えてみてください。紫外線を浴びた細胞が引き金になるのであって、本質的には皮膚全体ではない」

Osten氏とTrotman氏が発表した新しいアプローチは、非常に初期の前立腺がんを研究するために、より適した手法を用いている。ウイルスを使って、わずか1個の正常なマウスの前立腺細胞を、がん細胞に変化させるというもの。この1個のがん細胞は、「全臓器連続2光子トモグラフィー」という顕微鏡技術を使って見つけることができる。
トモグラフィー装置は完全に自動化されている。臓器の一番上の層の細胞をすべて撮影し、その部分を切り取って次の層の細胞を撮影し、それを繰り返して臓器全体を撮影する。その後、人工知能プログラムを使って、1細胞単位で臓器の3D再構成図を作成する。Osten氏は、これが重要だと述べる。

「がんの後期には、大量のがん細胞があり、それらを見つけるのは簡単である。初期段階では、臓器内の細胞が非常に少ないことがある。そのため、従来の方法で探すのは、スライスして探して見つけなければならないので、本当に苦痛である」

研究者らは、前立腺がん細胞が誕生から20日後に臓器内に広がり始めるまでの進行を追跡することができた。その後、これらの逃亡細胞は肝臓や、予想外に脳に移動し始めた。

研究者らは、この汎用性の高い新しい方法が、がんがどこで発生しても、その増殖と他の臓器への転移の初期段階に関する未解明の問題に取り組むのに役立つと期待している。

https://ecancer.org/en/news/21242-the-prostate-cancer-cell-that-got-away

(2021年11月16日公開)

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