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04 Feb 2025
European Commission(EC)は、新たにフィラデルフィア染色体陰性CD19陽性B細胞前駆体急性リンパ芽球性白血病(B-ALL)と診断された成人患者に対する強化療法の一環として、ブリナツモマブ単剤療法を承認した。
「今回の承認は大きな進歩であり、患者が治療過程のより早い段階でブリナツモマブを投与される機会を提供し、治療成績の改善につながる可能性がある」と、AmgenのGlobal Oncology Development担当上級副社長、Jean-Charles Soria氏は述べた。
「今回の承認の根拠となったE1910のデータは、ブリナツモマブが生存に有意な影響を与えるというエビデンスに加えられる」
ECOG-ACRIN Cancer Research Groupが主導した第3相E1910臨床試験では、新たにフィラデルフィア染色体陰性B-ALLと診断され、寛解を深めて持続的な奏効を得ることを目的とした導入後地固め療法を受けている患者を対象とした。
研究結果では、多段階強化化学療法にブリナツモマブを追加した場合、化学療法単独の場合よりも全生存率(OS)が優れていることが示された。追跡期間中央値4.5年で、5年OSはブリナツモマブ+化学療法群(n=112)で82.4%、化学療法群(n=112)で62.5%であった。
「治療法は進歩しているが、新たにフィラデルフィア染色体陰性B-ALLと診断された患者の多くは、依然として再発のリスクが高い」と、Sapienza University of Rome血液学名誉教授のRobin Foà 医学博士は述べた。
「E1910試験の結果は、ブリナツモマブが微小残存病変(MRD)陰性の患者を含むフロントラインでの地固め療法を前進させる可能性があることを強調し、より深い寛解を達成し、長期生存を改善するための重要な新しい選択肢を提供する」
(2025年1月30日公開)