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e-cancer:脳および神経系 がん細胞を殺すT細胞が腫瘍に「群がり」、他の細胞を闘いに引き付ける

02 Nov 2020

がん細胞を殺すT細胞が腫瘍に「群がる」際、免疫系T細胞は標的を見つけて認識すると化学物質を放出してより多くのT細胞を引き付け、それによって脅威を制圧するのを助けると、本日eLife誌で発表された新しい研究が示している。

この集合行動の発見と、免疫細胞が群れを腫瘍に向けるために使用する化学的誘引物質は、いつの日か研究者が免疫系を高める新たながん治療法を開発するのに役立つ可能性がある。

これは、血液細胞に影響を与えるがんよりもこれまでのところ、現在の免疫療法に対する反応性が低い固形腫瘍にとって特に重要である。

「研究者らは以前、がん細胞を殺すT細胞が腫瘍をランダムに検索するか、他の中間免疫細胞がたどる化学的痕跡をたどることによって腫瘍を特定すると考えていた」と、UNSW Sydneyの博士課程修得者である筆頭筆者のJorge Luis Galeano Niño氏は述べている。

「さらに調査して、それが事実かどうか、またはT細胞が別のメカニズムを介して腫瘍を特定するのかを確認したかった」

実験室とマウスモデルで成長させた3D腫瘍モデルを使用して、がん細胞を殺すT細胞が中間免疫細胞とは無関係に腫瘍細胞にたどり着くことができるのをチームは示した。

T細胞が腫瘍を見つけて認識すると、化学信号を放出し、CCR5受容体を介して信号を感知するT細胞をさらに引き付け、群れを引き起こす。

「これらの細胞は、一部の昆虫や別の種類の免疫細胞である好中球で観察される群れを彷彿とさせるプロセスで移動を調整する。これは、傷害や病原体に対する身体の反応を助ける」とGaleanoNiño氏は述べている。

コンピューターモデリングを用いて結果を確認後、キメラ抗原受容体(CAR)-T細胞と呼ばれるヒト細胞を遺伝子操作し、実験室で増殖した3D神経膠芽腫腫瘍に向かって群がることをチームは示した。

CAR-T細胞は現在、特定の種類の血液がんの治療に使用されている。

しかし、新たな発見は、固形腫瘍を攻撃するようにこれらの細胞を改変することも可能であることを示唆している。

「これは基礎研究であり、初期段階ではあるが、将来的にはこの集合のメカニズムを利用してCAR-T細胞を固形腫瘍に標的化できる可能性があり、これらのタイプの腫瘍に対して浸潤し破壊するためにより効果的な免疫療法の強化につながる可能性がある」と本研究の上席著者であり、UNSW Single Molecule ScienceにあるEMBL (欧州分子生物学研究所)Australia グループの責任者を務める Maté Biros氏は述べている。

「集合のメカニズムをサイレンシングすることが、移植手術後、自己免疫状態、あるいはウイルス感染に関連する過度なT細胞応答を抑制するのに有益であるかどうかを判断することも重要である」と彼は付け加えた。

https://ecancer.org/en/news/18828-cancer-killing-t-cells-swarm-to-tumours-attracting-others-to-the-fight

2020年10月14日公開

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