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MNT : HIV : 薬物治療なしでHIV寛解状態にある南アフリカの小児

04 Sep 2017

南アフリカの9歳の小児は、8年半も薬剤を使わずにHIV寛解状態にあると、フランスのパリで開催された第9回International AIDS Society会議にて発表された。研究者らは、これは抗HIV治療後の小児における
長期のHIV寛解状態の3例目であると報告した。

研究は、幼少期にウイルスの早期治療により、生涯にわたって薬剤治療の必要性を減らす可能性がある検知不能レベルまでHIVを抑制する可能性がある。

南アフリカ、ヨハネスブルクのUniversity of the Witwatersrand の小児科研究長であるAvy Violari氏は、やはり同国のStellenbosch Universityの小児感染症部部門長であるMark Cotton氏と本研究を協同で率いた。

会議では、研究者らは、2007年、生後32日でHIV感染と診断された南アフリカの小児の症例を発表した。その小児はChildren with HIV Early Antiretroviral Therapy (CHER)臨床試験に登録された。CHERはNational Institute of Allergy and Infectious Diseases (NIAID)による資金提供を受けている。

試験に参加した幼児は、繰り延べの抗レトロウイルス療法または治療終了を40週、または96週とする早期ARTのどちらかに無作為に割りつけられた。

南アフリカの小児は合計40週の早期ARTを受けた143名の幼児の中の1人だった。

早期ART治療はHIV寛解に関係か

    治療前、その小児の血液中HIVレベル、またはウイルス量は非常に高かった。約9週でARTを開始し、ウイルスを検知不能レベルまで抑制した。治療は40週で止め、免疫の健全性を追跡期間中観察した。

    研究者らは、その小児が9歳半の時に免疫の健全性とHIVの存在を評価した。彼らは、免疫細胞のほんの一部にウイルス保有宿主を発見した。しかし、その他の点では、HIV感染は検知されず、関連症状もなかった。

    研究者らは免疫システムによってわずかな反応を検知しが、HIVが複製可能なことを全く同定できなかった。その小児は自然発生的なHIVコントロールに関連がある遺伝的特徴がないことを確認した。それは、幼児期に受けた40週のARTがHIV寛解に到達することにおいて重要な役割を果たした可能性があることを示唆する。

    最初の治療以来、その小児は検知不能なHIVレベルを維持してきた。「われわれの知る限りでは、これは幼児期の早期治療後のART中断の無作為試験に登録した小児におけるHIVの持続的制御の最初に報告された症例である」と、Violari氏は述べた。

    3例目の長期薬物治療なしでのHIV寛解症例

この小児の例は、継続的な薬物療法なしで長期のHIV寛解を得た3番目の症例である。2010年、”Mississippi Baby”として知られる小児が生後30時間で抗HIV治療を受けた。生後約18か月後に治療を止めたが、その後、ウイルスは血液中に再び現れるまで27か月間薬剤なしで制御された。

1996年には、フランスの1人の小児がHIVをもって生まれ、抗HIV治療を3か月で始めた。2015年、研究者らは、治療は5.5歳から7歳の間のどこかで止め、その後11年以上薬剤なしでHIV寛解の状態にあったことを報告した。

一貫した治療はゲイの男性間でのHIV感染を防ぐ

    研究者らは、HIV陽性の同性愛の男性の間では、継続的治療がウイルスを抑制する、つまり彼らはHIV陰性のパートナーにその疾患を移さない可能性があることを意味する。

    「感染した幼児における長期のHIV寛解がどのように引き起こされるのかを調査するためにさらなる研究が必要とされる」
    「しかしながら、この新しい症例は幼児期初期の短期間に、HIVに感染した小児を治療することで、生涯にわたる治療の重荷とHIVに関連する典型的な長期の免疫活性化における健康上の影響から彼らを解放できる可能性があるという、われわれの期待を高めるものである」
    Anthony S. Fauci氏

    「われわれは、この小児におけるHIV寛解に寄与した早期ARTに加えて他の要素があった可能性があると信じている。この小児をさらに調査することによって、どのように免疫システムがHIV複製をコントロールするのかに関する理解を広げる可能性がある」と、南アフリカ、ヨハネスブルクのCentre of HIV and STIs of the National Institute of Communicable Diseases の細胞生物学部長であるCaroline Tiemessen氏は結論した。

    http://www.medicalnewstoday.com/articles/318636.php
    (2017年7月26日公開)

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